レッドウィングのベックマン・フラットボックスを購入して約1年履き込みましたので、履き心地やサイズ感、エイジング状況をレビューします。購入したのは型番9060、レザーが「ブラック・クロンダイク」のモデルです。
直営店で購入
2018年の年末、ブーツ欲が高まった私は、狙いをレッドウィングのブーツに定め、大阪の直営店「レッド・ウィング・シューストア 大阪ランバーカンパニー」へ行きました。
心斎橋駅から近いところにあるこのお店は、レンガ造りの外観に倉庫のような内装で良い雰囲気。少し入るのに勇気がいりますが、中に入るとレッドウィングのブーツが多数展示されています。
エイジングのサンプルもあるので、履き込むことによる経年変化のイメージも掴むことができます。
この時点ではベックマンとアイアンレンジで迷っていたのですが、一度家に帰り色々と調べるうちに「アニキ動画」にたどり着きます。
レッドウィング界隈で有名な「アニキ動画」はこちら。
動画を見た後、自分のコーディネートも検討した上で店舗へ行き、ベックマン・フラットボックス(ブラック・クロンダイク)を購入しました。
履き心地
お店での試し履きの段階から硬さを実感しますが、履き始めの履き心地はかなり硬めです。
ブラック・クロンダイクは硬い
革自体が分厚いだけでなく、ブラック・クロンダイクは厚めの塗膜があって頑丈。さらにブーツの内側はスムースレザーではなくラフアウトレザーなので、靴下との摩擦も大きいです。
購入していきなり外出時に履くと、足が痛くて耐えられない可能性があります。まずは室内でブーツを履いて、くるぶし周りの革を軽く揉んだりして馴らしましょう。
それから数百メートル程度の散歩から履き始めて、徐々に歩行距離を伸ばしていくことをオススメします。
短時間からで良いので、週に数回履いて馴らしていけば、1ヶ月もしないうちに1日中履いても問題ないようになります。
冬場は、履いてブーツが暖まるまでは革が硬めの印象。しばらく履いて暖まってくると良い感じに馴染んできます。
グロコード・メダリオン・ソールも硬め
ソールは、レザーのミッドソールにハーフラバーが組み合わされた「グロコード・メダリオン・ソール」です。
レザーソールの本格的な革靴を履いた経験のある方であれば、そのイメージに近い硬めの履き心地になります。
地面との接地面はラバーで、凸凹のパターンも多いので、通常の街歩きで滑ることはほぼありません。山道を行くには、少しソールが薄いと思います。
レッドウィングのソールの中では比較的薄くて硬いソールなので、スニーカーやトラクション・トレッド・ソールのブーツしか履いたことがないと、初めのうちは足が痛くなりやすいかもしれません。
ソールの硬さに慣れにくい方は、初めからインソール(フットベッド)を使用するか、分厚目の靴下を履く前提でサイズ合わせをした方が良いかもしれません。
夏でも比較的ムレにくい
革の内側がラフアウトレザーで、ソールはレザーのミッドソールが挟まれた構造となっているため、湿気を吸収しやすく、夏でも意外と快適に履けます。
ただし、湿気の溜まりやすい夏場に連続して履くと、ブーツが傷みやすく、ニオイやカビの原因にもなります。吸収した湿気を取り除くため、中1日以上は空けて履くことが望ましいです。
かかと浮き対策
サイズはピッタリ合わせたつもりでも、履いていると「かかと」部分が緩いと感じる場合があります。
そんな時は、かかとを地面に着けて、つま先を持ち上げた状態で靴紐をしっかりと締めると、かかとが浮きにくくなります。
サイズ感
革靴をしっかりとサイズを合わせて履いている人であれば、だいたい革靴と同じ。スニーカーのサイズからは 1.0cm 〜 2.0cm ほど小さいサイズになります。
私の足は足長が26cm弱、ウィズはC寄りのDと細め。スニーカーの場合は27.5cmを履くことが多いですが、革靴は25.0cm 〜 26.0cm の間です。
ベックマン・フラットボックスは、普通の厚さの靴下を履いてジャストサイズの25.5cm、USサイズの7.5を選びました。ウィズもDなのでピッタリです。
手入れ
これまで1年ほど実践しているお手入れ方法をご紹介します。
基本はブラッシング
普段の手入れは、馬毛ブラシでのブラッシングだけでOK。1日履いたあとに、つま先やコバ周りを中心にブラッシングして、ホコリを落としておきます。
靴紐の部分(ベロ)にもホコリが溜まりやすいので、たまにチェックしてホコリが溜まっていたら、靴紐を外してブラッシングしておきましょう。
たまにオイル塗布
ブラック・クロンダイクは革の表面に塗膜があるため、オイル補給はあまり必要ありません。少しツヤを出したい時や汚れが付いた時に、「オールナチュラル・レザーコンディショナー」を布に付けて、薄く伸ばして拭き取る程度でOKです。
ぶつけたりして塗膜が削れ、茶芯が出てきたら、剥き出しになった革の部分を守るようにオイルを塗り込むと良いでしょう。
コバ周りにもオイル塗布
コバ周りは、少し段差に引っ掛けたりするとすぐに削れて生地が剥き出しになるので、時折オイルを塗ってボロボロにならないようにしておきます。
コバが削れて生地の明るい色が出た場合でも、オイルを塗ると色も茶色くなるので、落ち着いた雰囲気をキープすることができます。
エイジング(経年変化)
週に1,2回、半年程度履いたエイジング状況。
履き込みつつも、きれいな状態を保ちたくて出来るだけぶつけないようにしているので、まだ茶芯は出る気配もありません。
くるぶし周りにシワができて雰囲気が出てきました。
先芯の入っていないつま先部分は、シワが2段に入りました。
かかとは、まだあまり擦り減っていません。少し汚れているのは、雨の後のぬかるんだ地面を歩いたからです。
コーディネート
ベックマン・フラットボックスは「クラシックドレス」のシリーズということもあり、意外と「きれいめ」なスタイルにも合います。
私は、リーバイス511などの細くて色の濃いめのジーンズに合わせることが多いです。ロールアップはしない方が好み。冬は上にチェスターコートを着る感じです。
評価
レッドウィング「ベックマン・フラットボックス」は、店頭で試し履きする時はかなり硬いですが、履き込めば馴染むのは比較的早く、それでいてタフな作りで、長年に渡って履けるブーツです。
型番9060で採用されている革「ブラック・クロンダイク」は、表面が塗装されていて耐久性が高く、お手入れも簡単です。
めちゃくちゃカジュアルなわけでもなく、ビシッとフォーマルでもなく、ちょうど良いキレイめスタイルに合わせるのにピッタリなブーツだと思います。